タイムリミットは夜の7時

 -Are You Ready For The Night?

LIVE AT BUDOKAN 2012

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『LIVE AT BUDOKAN 2012 @日本武道館 12/22』
01. Limited addiction -unlimited addiction Mirrorball Royal Mix-
02. ディスコード
03. LolitA☆Strawberry in Summer
04. Bad Flower
05. Intro 〜 Sparkle
06. ふたりきり [新曲]
07. W.M.A.D.
08. Rock you!
09. 月とサヨウナラ [新曲]
10. Limited addiction
11. 鼓動の秘密
12. キラリ☆
13. きっと 忘れない、、、
14. 約束 [新曲]
15. ヒマワリと星屑
16. Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜
17. Liar
18. おんなじキモチ
19. 頑張って いつだって 信じてる
20. ゆうやけハナビ

<アンコール>
21. 追憶
22. Attack Hyper Beat POP *1

あっという間でした。
三時間もあったとはとても思えない体感時間の短さ、その濃度。
アンコール後に「重大発表」がありましたけれど、個人的な最大のサプライズは、

あぁちゃんが「まだまだ続きますよー」と感想を言ってからの、みゆ隊長「最後の一曲となってしまいました。」

→(自分)「ええええええ!!!」

と素で驚いてしまうくらいに早く感じました。

実際のところ、サプライズやMC等のアイドルらしい演出で飾りつけることもなく、音と歌とダンスで正々堂々と勝負する、女子流らしいライブだったと思います。
あっさりしていた、ともいえるし、「音楽の楽しさを歌って踊って伝える」という女子流の合言葉をそのまま実践したライブだった、ともいえます。



物販


まずは武道館の様子から。
僕は物販からスタート。到着は12時半頃、しかし武道館には既に長蛇の列が。。。
その頃、九段下では強い雨が降っており、めちゃくちゃ寒い。
この二日前のベビメタ"D"でも震えながら参列してたことを思い出します。
客層も年配の方から若い方、女性の方と様々。あれ女子流のファンってこんなにいたっけ?…とびっくり。
ちなみに僕が物販に辿り着いた段階でパーカーはLサイズが売り切れ、シルバーのトートバッグも品切れと大盛況だったようです。


武道館


既に情報が出回ってますけど、武道館の半分を削って6500人ほどでの公演だったようです。
満員御礼とはいかないにしても、格好はつく埋まり方だったのではないかと。
しかし5月の野音が3000ちょいですし、半年で倍以上のキャパの公演を埋めたって冷静に考えてすごいことですよね。
個人的には、半分席を潰してくれたことでステージがグッと近くなり、女子流との距離を非常に近く感じたし見やすかったので、嬉しい誤算でした。


衣装


衣装チェンジは四回もありました。
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まず登場から着ていた、猫耳にシルバーのマントの銀色の衣装。
胸には猫の顔があしらわれてます。
「Bad Flower」は、ちゃんとこのマントを活かしていつも通りの振りになってましたね。

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「鼓動の秘密」で一度舞台から捌けて、デビュー前の幼い頃の映像や写真が映し出されます。「将来どんなアーティストになりたいか」という質問に、幼いながらも5人がそれぞれ応えています。
この流れでの、「キラリ☆」。涙腺的には一番危なかった。その時に着ていた衣装が、「あれからこんなに成長しました!」とでも言わんかのような、女子流には珍しい赤いスパンコールドレスのような衣装。

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続いて「Liar」で、スカートを投げる振りの時に会場の照明が一気に落とされて、ピンクの可愛らしいワンピースに変身!
「Liar」のスカート投げる振りは、個人的には何も起こらないことが当たり前になっていたのでかなり意表を突かれました。
個人的にはこの衣装が一番良かった!

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アンコール後、武道館Tシャツとそれぞれ色分けされたニット帽で登場。
こうして全四回も衣装チェンジするというのは、今までの女子流公演で最多であることは間違いなく、まさに武道館という舞台に相応しい豪華な演出でしたね。


色分け


……と、衣装について、さっきから言及したくて仕方なかったのですが、今回5人に色分けがなされてました。

  • あぁ →
  • みゆ →
  • ひー →
  • ゆり →
  • めい →

これは、やはり武道館という大きな舞台ですので、初見の方や、知っていても顔と名前が一致していない人がかなり多かったのではないかなと。
そういった方々のために、その場限りで見分けやすいようにしたものだと思われます。
この色分けや、「キラリ☆」前に、一人一人が幼い頃の所信表明をする映像が流れたことも含めて、”顔と名前を一致していただく”的な演出が多かったなぁと感じてます。

ちなみに個人的なイメージは。。。

あぁ桃 みゆ青 ひー赤 ゆり緑 めい黄

と、みゆちゃんはのイメージだったので。
この色分けは納得いかないなぁーと思いつつ観てました。色分け制度は今回限りでお願いしたいものです。。
みゆちゃんが黄色だったのは、”ひよこ”だからなのかしら……?


セットリスト


いきなりのアンリミ。これは予想してなかったです。
アンリミからの新曲三連発、自己紹介の流れで「Sparkle」! それから新曲を挟みつつ定番の曲を入れていくセットリスト、良かったのではないでしょうか。

ただ、あれっあの曲やってないけど!? というのがいくつかあって。

  • 「Regret.」
  • Love Like Candy Floss
  • 「Don't be Cruel」
  • 「大切な言葉」
  • 「We Will Win」
  • 「孤独の果て」
  • 「眩暈」
  • 「サヨナラ、ありがとう」
  • 「僕の手紙」

上から(やって欲しかった…)順。
かといって、22曲のセトリの中で削れそうなもの全然ないんですよね。(敢えて言えばアンリミ。 )
野音では、やってない曲がたった三曲だけで、ほぼすべて演奏しきるセトリだったと思うのですが、半年でずいぶん曲数も増えたんだなぁと感慨深い。
綿菓子(Love Like)はロリストがあるから削減だったのかなぁとは思いますが、あの武道館のペンライトの海が静まりかえっていく様子、観たかったなぁ。。



バンド


今回は土方バンドと名付けられ、パーカッションとギターが1本増えて、前回以上にパワーアップした編成。
ということで、やはり(席的にも)パーカッションが冴え渡ってましたね。特に「Over Night Sensation」のパーカッションがかっこ良すぎて、特大ミラーボール降りてきたことにしばらく気付かなかったほどw
「追憶」等でも大活躍してましたし、パーカッションの導入は大成功だったと思います。

その他についてですが、最初は音が潰れたり大きかったりして気になったところはあったのですが、僕がのめり込んでしまったからでしょうか(笑)、だんだん気にならなくなりましたね。位置的に、土方さんギターの指の動きまでばっちり見えたのですが、めちゃくちゃかっこよかった。逆に、松井さんのキーボードの音が(席的になのか)ほぼ潰れてたのは残念。(全然見えなかったし。。。)
武道館自体、そこまで音響良くないというのもあるんでしょうかね。前回の野音でも松井さんのキーボードが今ひとつ伝わってこなかったので、、次回こそは。
野音の時に、ちょっとバンドの扱いが今ひとつだなぁーと感じてたのですが、今回はスクリーンに名前が載る等、少し改善していたかなぁと。
ここは経験値が物をいうところだと思いますので、少しずつ向上していって欲しいです。

ちなみに、土方バンドの衣装が骨っぽかったのが気になっているのですが、、いったいどういう意図だったのでしょうね。



新曲


本公演では「ふたりきり」「月とサヨウナラ」「約束」の三曲の新曲が披露されましたが。。。
「月とサヨウナラ」が、ある意味、野音での「LolitA☆Strawberry in Summer」以上の衝撃で(笑)、だいぶ持ってってしまいましたけど、「ふたりきり」も「約束」も良かったですよね。
「月とサヨウナラ」は、椅子を使った色めかしい振り付けで、ビッグスクリーンに中江さんがドアップで映された時に息を呑んでしまい、もうダメかと思いましたが…、もしかしたらこれが一番のサプライズだったかもしれませんね。振り付けに動揺してしまいがちでしたが、サウンドもジャジーな感じで良かった。
「ふたりきり」は、「YOU! x5」と一人ずつフォーメーションがズレていく振りが綺麗で、アルバム曲あるいはカップリング曲という感じなんだけど、大切にしたくなるような印象の曲でした。
かねてから期待度高かった「約束」ですが、まずセトリの「キラリ☆」→「きっと忘れない、、、」からの「約束」という流れが素晴らしかった。
なんていうか、この二曲の系譜に置かれる曲なのだと思うと目頭熱くなりますね。(?
これら三曲については記憶が曖昧なので、色々言うのはそれからにしまして、、、やはり早く音源を手元に置いて、しっかり聴きたいものです。



MCと歌唱について


武道館ということもあって緊張気味だったのか、ところどころ顔を見合わせる危うい場面もありながら、全体的には最小限のMCで留めた印象。
やっぱり、こういう大舞台だとあぁちゃん頼れますね。緊張するどころか、大舞台を心から楽しんでいるように見えました。MCも一番快調でしたし、歌の面でも目立つ裏返りはなかった。終盤少し苦しそうなところもありましたが、そういう場面で耐えられるようになったことも野音から成長した点なのかなぁと。
やっぱ女子流にはあぁちゃんいなくちゃなぁーとますます感じさせてくれる公演でした。

ひーちゃんは、いつも以上の怪物ぶり。ひとみがすごいことって、女子流を何度も観てるとさも普通のことのように思えてしまうこともあるのですが、冷静に考えて本当にすごい。すごいとしか言えないところがもどかしい。怪物です。
終盤で「天の声」が”ツアーは覚悟して下さいね”的なことを言った際に、ひーが「かかってこいやー!」とシャドウボクシングの振りをしたシーン、素晴らしかった。

ゆりちゃんは、歌の面ではほぼ問題なかったと思うのですが、MCはちょっと緊張してたのかなーと思いました。大画面に映されてた時にカメラとスクリーンを交互に見てしまった場面は、自然体でテンパってた気がw なんだかあの場面を思い出すと、「中江さん」じゃなくて「ゆりちゃん」と呼びたくなります。

めいてぃんはちょいちょい噛んだり(女子流綿棒w) した場面はありましたが、ところどころでメンタル強いなぁと感じさせてくれました。努力の賜物ですよね。

みゆ隊長もある意味いつも通りだったと思うのですが、他のメンバーの"平常運転"とはまた違った”平常”だったような。天性のもののようにも思えるし、これもまた努力の結果なのかもしれない。ただちょっと歌の調子は悪かったかも。。。

S竹さん、「天の声」のみでの登場でしたが、えらく楽しそうに喋ってましたね。本当はステージ上がりたかったのではないかな?と予測。

ちょこっとダンスについてですが、言うことなかったのではないかなー。
「Bad Flower」を思わせる白黒タイルのステージで、フォーメーションの美しさがより際立ってました。




年齢公開


重大発表がある、と聞いていたとはいえ、今の女子流に発表すべき重大なことなんてあるのかな、と、少しだけ不安に思っていました。
そのサプライズの内容が「年齢公開」
これは予想外でした。
というのも、女子流のメンバーの年齢は周知の事実というか、個人的には常識すぎて、むしろ(そういえばまだ非公開だったっけ!)ということに驚いたくらい。
まぁこれで年齢を公言できるようになったわけですが、中江さんやあぁちゃんの"年齢非公開を逆手に取った年齢ネタ"が最大効力を発揮しなくなるのは少し残念。

これによって”武道館単独女性グループ最年少記録”を塗り替えたことに諸説あるみたいですが、
個人的には

  • 期が熟していたから。
  • 野音の「活動休止」のインパクトがでかかったため、武道館という公演に演出として何らか重大発表を用意したかった。

この二点かなぁと思ってます。
記録を塗りかえるために武道館公演やった、あるいは記録を塗りかえるためだけに年齢を公開したというのは、冷静に考えてまずありえない。
そもそもの武道館公演自体が、S竹さんの気まぐれで決まった節がありますし。。。

ここから話は遡って、そもそも何のための「年齢非公開」だったのか、僕なりの見解を述べます。
まず、女子流がデビューした頃、当時のメジャーガールズグループで女子流ほど(平均年齢12歳!!)若いグループってほとんどなかったと思うのです。そうした状況下で年齢を公開しての活動だと、まず若さが話題になってしまう。女子流の合言葉は「音楽の楽しさを歌って踊って伝える」ですから、まずは音楽を聴いて欲しいわけです。それなのに、若さが話題になってしまうというのは避けたかったのでしょう。そのための「年齢非公開」だった。
デビューから三年経って現在のアイドルシーンを眺めてみれば、低年齢グループばかりです。しかしそうした低年齢のグループであっても、きちんと音楽に目が向けられている。
女子流の現在の平均年齢は15歳ですし、むしろ現在数多あるガールズグループないしアイドルユニットからすれば、貫禄すらついてきている”お姉さん”になってしまってるんですよね。ですから、年齢公開するタイミングとしては、むしろ引っ張りすぎたくらいだと思いますし、来年から三周年を迎えることを考えれば、この武道館公演のタイミングがベストだったのではないかと。
これに加えて、"重大発表"としての演出にもなりますし、”武道館単独女性グループ最年少記録”を作ることもできる。一度に三度おいしい。流石S竹さん、感心です。
この演出を思いついた時は、S竹さん、良いこと思いついた!としたり顔だったのではないでしょうか(笑


しかし女子流って計算し尽くされてるようなところもあれば、面白そうだ!と(主にS竹さんが)思いついたことを勢いで実行しちゃう節があるので。
あんまり詮索するのもどうかなぁーと思ってます。
むしろ。こういう演出をひょいと実行しちゃうような冒険心溢れるところがなんだか子供っぽくて、女子流のPがS竹さんで本当に良かったなぁと。(まぁS竹さんいなかったら女子流もないわけですが)



まとめ


派手な演出で飾り付けることもなく、とてもシンプルな公演だったと思います。
前回のコンサートである野音公演と比較すれば、もちろんメンバーの成長を強く感じることができたのですが、公演としてのインパクト、完成度は野音の方が上だったのかな、と思ってます。それでもやはり武道館という舞台の特別さを考えれば、このシンプルさが正解だったのではないでしょうか。武道館という大舞台でピークを持ってきてしまうことを避けて、あくまでも通過点に位置づけたかったのではないかと。

最後に、自分が通った女子流ライブの中で、最も良い席だったことを付け加えておきます。
武道館という大きな会場ながらも非常に距離を近く感じるポジションだったので、正直あまり客観的に観れませんでした。。




※年末に急いで書いたのであとで訂正する可能性大。



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*1:セットリストはナタリーの記事を参照。

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