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 -Are You Ready For The Night?

女子流徹底解剖1 -「Top Yell」4月号 佐竹氏のインタビューから

昨日女子流の9thシングル「Rock you! / おんなじキモチ -YMCKremix-」が発売されましたが、
女子流ちゃんは3/6…10位(4329)→3/7…13位と善戦しております。とりあえずRock you! デイリー10位おめ!
アルバム先行で強豪揃いの日だったにしては本当に大健闘だと思います。


- - - - - -Choki- - - - - - -

本日、3/6発売の『Top Yell』4月号を読んできました。(ごめんなさい立ち読みです)
女子流のトピックとしては、Cool&Wildの定期ライブの記事と、女子流の仕掛け人である佐竹義康氏のインタビューが記載されていましたが、いずれも興味深かった。
特に佐竹氏のインタビューは面白い。

Top Yell (トップエール) 2012年 04月号 [雑誌]

Top Yell (トップエール) 2012年 04月号 [雑誌]

そこで今回は、初心に返って三年目を迎えた東京女子流の本質、つまり運営側の、佐竹さんの女子流ビジョンを考察していきたいと思います。
ズバリ、東京女子流とは何か」について。
歴戦の女子流ファンにとっては何を今更、なことかもしれませんが、恥ずかしながらLiarからのド新規な僕にとってはなかなか新鮮で、女子流に対して色々考えるところもありましたし、これから迎えるセカンドアルバムまでの復習と思っていただければ。


件の佐竹氏のインタビューですが、ざっくり内容を要約すると。



「本人たちが望まない限り水着になれとは言わない!」



…だけではないんですけど(笑)、この要約として丁度良い佐竹さんの語録を見つけたので引用させていただきます。

思い起こせば、もう3年前くらい?韓国でその後ブームが来た女性グループが次々新人として生まれ始めているころ、
日本でそういった韓国女性グループを展開するにはというプランニングをしたところが、
東京女子流プロジェクトを立ち上げるに至る最初の最初だった。
韓国の女性グループのプランニングは、生かされること無く、そのままお蔵入りすることになったが、せっかく考えたプランを生かしたかったのと、
当時の私たちの所属部署の主力だった東方神起で学んでいることを生かす新人アーティストが必要とも感じていたことがあり、
日本人でアジアシーンに通用するようなグループを作ろうとプロジェクトがスタート。
「鼓動の秘密」特典FC限定プチ会報より


そもそも最初に女子流を知った時は(K-POPっぽいネーミングだな)という印象を抱きましたし、知るにつれても漠然と(KARAを目標にしてるのかな)と思っていましたが、これでようやく確証を得ました。
恐らく佐竹さんが東方神起という韓国のグループをJ-popとして売り出していく中で、韓国人ではなく日本人のグループをプロデュースしたい、韓国の音楽が日本に入ってきたように、日本の音楽を世界に発信したい、という思いが強かったのだと思いますし、僕もそのコンセプトには非常に共感できます。
佐竹さんが作りたいのは、アイドルではなく、アイドル性も兼ね備えたダンス&ボーカルユニット。すなわち佐竹さんにとっての成功モデルはSPEEDでもAKB48でもなく、KARA少女時代なんだな、と。
例えば同じくavex発であるSUPER☆GIRLSや、ぱすぽ、YGAなどが成功モデルとしているのは明らかにAKB48です。
「成功モデルを何処に定めるか」という差異の点で、アイドルグループが跋扈してる中なんだか1つだけ浮いて見えるのも当然なのかもしれません。
また、日本の音楽を、という点も重要で、だからこそ80’〜90’のJ-popらしい、ファンク・フュージョン・AOR的な要素の強い、松井寛氏をアレンジャーに置いたのだな、と理解できます。そもそもの名前が漢字五文字であることも日本、という国を強く意識してのことでしょう。
更に、女子流の歌詞って注意深く見てみると、ほとんどがきちんと日本語で綴られているんですよね。
Rock you! の「one! two! three!」が「いち!に!さん!」に変わったのは、どう考えてもそういうことだと思います。

ダンス&ボーカルこそ、アジアシーンで盛り上げられるグループと考え、即戦力を集めることを考えたが、
国をまたいで人気を獲得するようなグループを目指すには、即戦力の寄せ集めグループではなく、グループ内のメンバーのバランス、
そして、一からの育成・経験を共有していくところが大事だ
と、よく考えた結果、思い直し、今のメンバーの世代からピックアップを再スタートした。
オーディションの詳細は、メンバーからインタビュー記事でちょこちょこ出ているので、ここでは割愛させていただきますが、
5人にキャラクターのバランスを意識したメンバーで東京女子流」を結成。


女子流を知るにつれて、誰もが突き当たるかもしれない疑問がいくつかあります。
「どうしてこんなに幼いメンバーを選んだんだろう?」
「そしてなんでこのメンバーなんだろう?」
そりゃあ隊長可愛いですし隊長可愛いけど、なんで隊長が女子流にいるんだろう、なんで隊長がリーダーなんだ、
って不思議でしょうがなくなるわけです(爆)。
そもそも隊長が最初に女子流メンバーに合格した、と知りもっと混乱します。一体どういうことなんだ、と。
しかし本日、これもようやく納得いきました。

まず幼いメンバーを選んだ理由。それは、グループとしての統一感、そしてそれぞれにグループの中の個々としての熟成を期待したから、なんですね。
佐竹さんがいわゆるお姉さん世代(16〜20歳)からメンバーを捜し回ったところ、既に個々として完成されていて、彼が考えるグループにはできない、と思い至ったそうです。

続いて、幼いメンバーなのは良いけどじゃあ何故みゆちゃ…んだけでなく彼女たちなのか、という疑問。
正直みゆは歌が上手ではありません。はい。
それからめい、ゆりもいまいちです。まぁめいてぃんにはダンスがありますけど。
アジア進出というビッグな野望を抱いたグループを作るはずなのに、何故才能的に平凡な、あるいはむしろそれ以下な子を選んだのか。

それはつまり、個々のスキルではなくて全体像の中の一人としてのポテンシャルを認めたから、だったんですね。
例えてみれば、佐竹さんの頭の中には1つの理想型としての完成されたジグソーパズルがあった。そして佐竹さんは、そのパズルを埋める5枚のピースを探すだけで良かったわけです。別にみゆに卓越したスキルを期待したわけではなく、理想型のピースの一枚に限りなく近かった、あるいはその理想のピースになるだけの未来が見込めた。
最初にみゆが選ばれたのはたまたまで、最後にゆりが選ばれたのも偶然。
むしろゆりは、最後まで見つからなかったピースなのだから、佐竹さんにとってそれだけ貴重な存在なのかもしれない。
しかしそう考えると、あの年齢時のひとみにセンターとしての才能を見抜いた佐竹氏の見る目は流石。
東方神起をブレイクさせた手腕は確かのようです。まぁまだ試されている段階ですけども。

*1


ごちゃごちゃしてしまいましたが、東京女子流って結局なに、と考えた時、


「日本からアジアへ、そして世界へと音楽の良さを伝えるダンス&ボーカル・ガールズグループ」を目指すアイドル


ではないかと。
少し早まって結論書いちゃいましたが、そうです、東京女子流アイドルなんです。
女子流がダンス&ボーカルグループだと銘打ってるのはわかりましたけど、今はアイドルやってます。
でも何処かアイドルらしくもない。その中途半端さが、なんだか不思議に見えてしまう人も多いのではないかと思います。


なぜ女子流はアイドルなのか。
また、佐竹氏の理想完成像は分かりました。そして全体のバランスを重視してメンバーを選んだことも分かりました。
ですが、どういうピースを想定してメンバーを探したのか、は依然不思議です。

ずいぶん話が長くなってしまったのでこの続きは次回に。


おやすみゆ*


続きはこちら→ 女子流徹底解剖2



1/5の確率でみゆちゃん当たった!!



★追記(2012.10.14)
この記事についての補足を書きましたので併せてどうぞ。→ 女子流徹底解剖の補足
また、こちらの記事も適宜訂正、加筆しておきましたが、ほぼ元のままにしてあります。というか、何処から直せば良いのかわからないw


関連リンク
女子流徹底解剖2
女子流を知るためのリンク集
女子流徹底解剖の補足

*1:ここで思い出すのは他のアイドルです。そしてここで面白いことに気付きます。
AKBやぱすぽは選挙制度を取り入れて、「ファンがアイドルを作る」ことがコンセプトにされてます。スパガも選考を勝ち残ったエリートアイドル集団ですし、スキルを指摘したりする制度があるようです(?)し、大人数アイドルグループは総合的に見て「ファンがアイドルを作る」色が強いように思います。
逆に女子流というメンバーは、佐竹氏を始めとしたスタッフたちが、avexが抱える育成事務所という原石が埋まりまくった鉱山から理想の宝石箱を作るために発掘されたメンバーなのです。これはももクロ、そしてハロプロも同じかな?と思います。

ですが決して一方通行ではないと思います。確かに佐竹氏の理想像にやがて成長するだろうメンバーは集まりましたが、そこからは商業です。それこそアレンジャー松井寛氏も含めて、何も分からない手探りの中で反応を見つつ次なる手を打ってきていたと思います。
また、Ustや手紙、ブログのコメントなどなど。今やファンの声はけっこうメンバーにも入ってくるんじゃないかな、と思います。
意外と「ファンがアイドルを育成する(!?)」グループでも、あるのかもしれません……。(そんなことないか)
↑畳みました。

cackle7pm